5月18日、養成コース実技講習2回目が行われました。
GWをはさみ、前回から一カ月近くあいてしまいました。実技だけ受講されている方は、待ち遠しかったですね。その分、みなさん集中して取り組まれ、質問も多く聞かれました。第4期の養成生の方々は、偏りなく、みなさん積極的に質問されていてとっても良い雰囲気です。
今回の講習は、
レッスン1 基本の座法
1-4.シッダ・アーサナ(達人座)
1-5.シャヴァ・アーサナ(屍のポーズ)
1-6.呼吸観察
レッスン2 パヴァナムクタ・アーサナ シリーズ
関節をほぐして毒素を取り除きます。
2-1 足のパヴァナムクタ
2-2 手のパヴァナムクタ
2-3 首のパヴァナムクタ
を学びました。
シッダ・アーサナは、あまり教室では行いませんが、ハタ・ヨーガでは、とても重要なアーサナです。
ムーラダーラチャクラを強く刺激し、底に眠っているクンダリーニと呼ばれるエネルギーを覚醒させます。
見た目は、スカ・アーサナとあまり変わりませんが
やってみると難しい…。さすが達人座。上級者むけですね。
それ以外は、教室でもよく出てくるハタ・ヨーガの基本的なアーサナです。
どれも静かなアーサナですが奥が深い。
体の響きを感じるための重要なアーサナです。
とても良い学びの時間となりました。
次回養成コースは、5月25日(金)『インドの叡知』です。
呼吸、調気法のプラーナーヤーマ
「プラーナ」とは、息、呼吸、気、生命力
「アーヤーマ」とは、伸ばす、広げる、止める
プラーナーヤーマは、生命エネルギーである気を体内に蓄え、体の隅々に拡散させる方法です。体中がエネルギーに満ち、力強く生きられます。
古来から伝わる神秘をぜひ体験してください。
【期日】平成24年6月3日(日)
【時間】14:30 開場 15:00~17:00
【場所】代々木八幡区民会館 3階和室3・4
渋谷区代々木5-1-15
小田急線代々木八幡駅より徒歩約7分
【内容】プラーナーヤーマの実践
【講師】成瀬貴良氏
【料金】会員 予約振込 3,500円/当日 4,000円
一般 予約振込 4,000円/当日 4,500円
【持ち物】動きやすい服装
※畳の部屋なのでマット不要です
【定員】20名
【お申込・問合せ】info★yogalifesoc.org
(★を@に置き換え下さい)
―バガヴァッド・ギータ―
『バガヴァッド・ギータ』=神の詩を学びます。
5千年ほど前に、クリシュナという名でインドに生まれた人物は最高神の化身でした。そのクリシュナが語った智慧がこの聖典となって残されました。人類を導くために、主なる神(クルシュナ)が一個人としてこの地球に出現され、神自らがこの真理を語っています。私達に大きな恩恵を与えてくれる大切な神のことばが残されています。日々の生活に活きる。清らかに生きる術がここにあります。
毎月第一金曜日10時〜12時 2012年6月〜2013年3月まで
費用:¥20,000円(計10回)/一回¥2,000円
バガヴァッド・ギーターの会 講師 早野智子
―ハタ・ヨーガ―
生活+YOGA(生活の一部にヨーガを取り入れる)はYOGA=生活(ヨーガそのものが日々に)へ。意外にも基盤と思っていた生活は基盤も何もなく不安定であったことに気づくでしょう。安定した毎日は、心穏やかで、表情は明るく元気に輝きます。自分のもの(・・・・・)としてコントロールしようと力んでいた精神の緊張は解れます。身体そのものがもつ調和を求めて優しい日々へと変化することでしょう。健やかな心と身体は皆様の周囲をも健やかにします。みなさんの平和の発信【場】です。レッスンでは、聖者、慈愛と奉仕の僧スヴァーミ・シヴァ-ナンダの説かれるヨーガのこころを受け、伝統的なハタ・ヨーガをお伝えします。
毎月第一金曜日14〜16時 (初回6/1)
費用:2000/1回
場所:調布ふれあい
ハタ・ヨーガの会 講師 早野智子
※どちらも申込みはメールinfo★tryambakam.jp 又は直接指導員まで
(★を@に置き換え下さい)
今回は、
第3章「ヴェーダ」
2.ヴェーダの神々(三界の神々)
3.ヴェーダの種類と内容
・『リグ・ヴェーダ』とホートリ祭官
・『サーマ・ヴェーダ』とウドガートリ祭官
・『ヤジュル・ヴェーダ』とアドヴァリュウ祭官
・『アタルヴァ・ヴェーダ』とブラフマン祭官
・サンヒター(本集)
・ブラーフマナ(祭儀書)
・アーラニヤカ(森林書)
・ウパニシャッド(奥義書)
第4章「ウパニシャッド」
1.ウパニシャッドとは
・ウパニシャッド誕生
・祭祀主義と神秘守備
2.ウパニシャッドの成立年代
・初期ウパニシャッド
・中期ウパニシャッド
・後期ウパニシャッド
3.ウパニシャッドの思想
・ブラフマンとアートマン
(1)ブラフマン
(2)アートマン
(3)梵我一如 を学習しました。
[学習内容]
ヴェーダの宗教は自然神を対象とした多神教で、これらの神々は三界(天界・空界・地界)のいずれかに住んでいると考えられていました。仏教とともに日本へも伝えられ、天界のヴァルナ(秩序の神)は水天、空界のインドラ(雷神)は帝釈天、ヴァータ(風神)は風天、地界のサラスヴァティー(河川の女神)は弁財天等、「天」という名で呼ばれています。※P50~P51参照
ヴェーダの祭祀には、小さな家庭的な祭祀(日本でいう七五三など)から大がかりな祭まであり、時代とともに大がかりで複雑になっていきます。そのため担当する祭官も分化され、祭祀や儀式のテキストや参考説明書的な文献も数多く出ました。
アーリア人がインダス河に定着し始めると、古代インド社会にもさまざまな変化が生じ、自由な思想を持つ人々(ゴータマ・ブッダ等)が現れ始めました。同時期ギリシャでは、ソクラテス、プラトン、アリストテレスが、中国では孔子が現れ、智慧を探求しようとする新しい考えの人たちが地球レベルで現れた時代であったようです。
インドに生まれた新しい自由思想家たちは、ヴェーダのような人任せの儀式では永遠の安らぎは得られず、安らぎの境地に至るには解脱するほかないと考えるようになりました。これは、この時代に起こった新しい宗教の共通の思想で、個人としての思想や哲学が認められ始めた時代でもありました。そして、この新しい価値観を持った哲人や宗教家たちの教えをまとめたものが「ウパニシャッド文献」です。※ウパニシャッドとは、初期・中期・後期と何百年もかけて何人もの人たちが書いた文献(1冊の書物ではない)。P58~P59参照
それまでのヴェーダの宗教は、神々に現世利益などを祈願するタイプの宗教なので、祭祀主義宗教に入り、祭祀や神々への祈願では安らぎの境地は得られないとしたウパニシャッドは神秘主義宗教に入ります。
時代と共にヴェーダの祭祀が発展複雑化して神々の地位が低くなり、その代わりに「唯一なるもの」「根本原理的なもの」を求める姿勢が強くなってきました。この最高原理の観念が次々と変わっていく中で中世的原理であったブラフマンが、最終的にその地位を得ました。そして、ブラフマンがバラモンたちの重要な概念であったのに対し、クシャトリア階級の人たちは自己の奥深いところに恒久普遍的な「何か」を発見し、それをそれまで自己という意味で使っていたアートマンという名で呼びました。そして、ウパニシャッドの哲人たちが、アートマンとは真実の自己でありながら自己をも超えた広がりを持つ実在なので、宇宙の最高原理といわれるブラフマンと同じではないかと気づきます。その境地が「梵我一如」と呼ぶものだったのでしょう。
次回の養成コースは、5月18日(金)実技講習です。