いんちきヨーガ
「いんちきヨーギーと見せかけのグル」(『グル・タットヴァ』7章より引用)
※こちらに掲載の文面を引用される方、歓迎します。引用の際は成瀬貴良訳勉強会Y.L.S.事務局まで問い合わせください。
・ほんの少しハーモニュームを学び、ほんの少し話力のある若い男は演壇に上り、2、3年でグルやアーチャーリヤの振りをすると、僅かなくだらないパンフレットのような本を出し、歌を歌い、自分自身のセクトを作ります。
・インドでは今でもこのようなどうしようもない愚かさがたくさん残っていて、どんな人でも短時間に自分自身の信奉者を作ることができるのです。
・アーサナや、プラーナーヤーマを学んだという若い男が、40日間持ちこたえるために、内緒で持ち込んだ食料と共に地下に掘った小さな部屋に自分自身を閉じ込めました。神さまはご存知です!彼は小屋の中でただ寝ているだけでした。そして、まるでサマーディに入ったような振りをして小屋から出てくるのです。しかし、これはディティクシャー(「辛抱。忍耐。」)のほんのわずかな実践に過ぎません。
・何も知らない世間の人たちは簡単に騙されてしまいます。悲しいのは、愚かな行為によって信心をなくしてしまうことです。
・見世物ではありません。サマーディは神聖なる行為です。
・行為は人から人へと伝わりやすく、多くの若者がこのような見世物や芸当を始めてしまいました。
このような、いんちきヨーギー、見せかけのグル、詐欺師、厄介者などには気を付けてください。
・またある人たちは、年をとったときに自分に奉仕させるために弟子を作り、弟子の成長には何の関心も持ちません。
・女性はとても単純な心や信じやすい心を持っていて、甘い音楽やメロディーに簡単に引かれてしまいます。簡単に甘いメロディーの犠牲となってしまいます。
・彼らは人にうつり易い寄生虫、あるいは社会のお荷物のような存在です。彼らはその地域の困り者です。
・彼らは何も知らない人たちや信じ易い人たちの財産を略奪する強欲者です。自分の幸福ために女性たちを平気でその道具や手段として使います。彼らは利用しては胃袋を満たし、絹のような衣装を付け、パンプスシューズを履いて動き回ります。
・自分の人生をより良いものにするために信者を持とうと考える者はドロ沼にいるウジ虫と同じです。
・見せかけのグルには用心しなさい。
・彼からディークシャー(「入門。入門の儀式。」)を受けてはいけません。もしそんなことをすれば、最後には泣くことになるでしょうし、最悪の収穫を得る結果になってしまいます。
・夫は妻に、(グルと仰ぎたいと思っている人に対して)何らかの調査や、テストや理解なしにグルを持つことを許してはいけません。
・妻がどうしてもグルを持ちたいと考えているならば、注意深く調べたり人にいろいろ尋ねたり、しばらく一緒に暮らした後で誰にするか決めるべきです。
・夫と妻が異なったグルを持つべきではありません。そこには必ず争いが生まれます。夫と妻は共通のグルを持つべきです。
今日にも通じるスヴァ―ミー・シヴァーナンダからの永遠の声です。
みんなが自己中心的で拝金主義で、良いことをしている風をします。「無知な人はほんとうのことを知らないのに、知っているつもりになってしまう」と言っています。
ヨーガを自分でする、しようと思っていはいけません。
ヨーガをするとき、しようと坐ったときというのは、誰かの幸福を願って坐らせていただけたことなのです。
Tryambakam Yoga Center
早野智子