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私にとって、台所に向かうこともヨーガです。
‘いただくもの=身体の糧となり力となるもの’を「拵(こしら)える。」「きちんと向き合う。」
ヨーガによってゆっくりと身体が浄化され、心が解かれていくと・・・
その後の生活を見つめる時間が生まれます。
自然とお食事にも意識が向けられていくことでしょう。
日々のサーダナの中に、食事つくりや掃除、洗濯と家事もみんな入っています。
アーサナをただまっすぐと行うように、今日も向き合っています。
ここでは、そんな『ごはんごと』を紹介しています。

―本の紹介編― 『インドの叡智』(成瀬貴良著)

2011.01.17

Category { 食べもの }
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成瀬貴良先生の著書です。昨年9月に出版された『ヨーガ事典』も好評です。左が『インドの叡智』

成瀬貴良先生の著書です。昨年9月に出版された『ヨーガ事典』も好評です。左が『インドの叡智』

はじめまして、
狛江のヨーガ教室でお世話になっている中島克宏と申します。

成瀬貴良先生の著書 「インドの叡智」を拝読しましたので、
早野先生のお勧めもあり、大変僭越ながら感想の一文を
寄せさせて戴きます。

ラティーノ教室でお世話になっている妻の勧めで、
1年前に始めたヨーガですが、

その頃、狛江泉の森会館で開かれたヨーガの集いで
確かジャンケン大会の勝者として、この本を頂戴したまま、
1年間は本棚を飾るだけの状態でしたが、

この年末年始に一念発起、本を開いて読み始めたら
あまりの面白さに止まらなくなり、ほぼ一昼夜で
383ページの大作を一気に読了してしまいました。

そして先日レッスン時に、早野先生に「もの凄く面白かった。
私には間違いなく近年ベストヒット。」と申し上げたところ、
よかったら感想文を、、、とのお勧めがあったことが経緯です。

第1部  古代インドとヨーガ

インドの風土や、民族的な成り立ちの章は、
太古にユーラシア大陸を駆け巡って、彼の地に行き着いた
人類のロマンを感じさせられます。

インドの古代宗教の章では、これが日本仏教の源流でもあり、
個人的にも興味は持っておりましたが、今までは繋がりを
あまり知らず、何となくモヤモヤ感がありましたが、
大変明快に解説されており、凄くスッキリした気分になりました。

第2部  中世インドとヨーガ

インド宗教の、内面に向かう哲学的な部分について
難解な概念が、大変分かりやすく書かれていました。

特に、プルシャ(純粋精神)と、プラクリティー(根本原質)
との関係を、「この世という映画」と「観客」に例えるくだりは
現代でも人生訓として、また心を平静に保つノウハウとしても、
示唆あるものと感じました。

・・・ヨーガのレッスンで、早野先生がよくおっしゃる、
「そんな自分自身の身体の動きを観察しましょう」という誘導も、
私なりに少し意味がわかったような気もします。

第3部  近代インドとヨーガ

圧巻なのはこの第3部です。

近代インドで聖人と呼ばれる方々の一生涯と思想を
何人か紹介しているのですが、

悟りに至った聖人だからといって、無闇に神格化するわけではなく、
それぞれの人生での葛藤や挫折も含めて書かれているため、

却って、私も親近感と共に感情移入してしまい、
心にズドン!と数発の弾丸を打ち込まれたような気分となって、

私自身、深い思いに耽り、さぶいぼが止まらない、、、といった
感覚に陥りました。

ちょっと横道に逸れますが、先日子供が借りてきた一休禅師の
伝記にも、ある日、悟りを開く瞬間の記述がありましたが、
このような体験は万国共通なのですかね。
一生に一度はそんな経験もしてみたいものですが・・・。
ただ一休禅師も、葛藤の多い人物だったようで、
悟りを開けば、それでゴールというものでもないようですね。

以上、全体を通じて改めて、僭越ながら申し上げれば、
誠実かつ緻密な論述的態度を崩さない、
極めて質の高い学術書でありながら、
一方で、小説のようなドラマチックな側面もあって、

全体の章立てや文章も、大変練られたものであるために、
かなり難解な内容であるはずなのに、流れるように分かり易く、
一気に読ませる、稀に見る好著とお見受けします。

もしまだお読みでない方がおられましたら、是非勧め致します。

なお文献リストにもあった、故、中村元東京大学名誉教授は
昨年夏に亡くなった私の父が、生前大変尊敬しており、
「是非、著作を読め」と何度か勧められました。
お恥ずかしながらまだ手を付けていませんでしたが、
今度手にとってみようかとも思っています。

・・・私自身、いまでこそ普通の銀行員をしていますが、
小学生の頃は、神社仏閣に興味を持ち、座禅を組み、
お経を丸暗記する、だいぶ変わった子供でした。

父がクリスチャン、母が時宗の寺の娘であったことや、
小学校の頃の、祖父母の葬儀などの経験がきっかけと
思いますが、それ以降はそれ以上のことはなく、

中学生以降は、人並みに音楽や絵画に興味を移し、
やがて受験勉強に没入し、普通のサラリーマンとなって
今に至っていますが、

1年前にヨーガと出会い、このようなすばらしい本も知り、
これからは少し、小学校時代の興味を少し甦らせてみようか、、、
とも思う今日この頃です。

意図せず長文となってしまいました。
乱文御免ください。

中島克宏

中島克宏さま
感想文を頂きました。
ご行為いただきましたお心に、心から感謝いたします。
ご丁寧にな文章でまとめてくださった当てられたお時間を思うと、自身の軽率な依頼を少々内省しているところです。しかし、これを機会に「インドの叡智」を手にとっていただける方がいらっしゃるかもしれません。
ヨーガのご理解によって、一層日々のレッスンが楽しく、充実し、ヨーガの道を歩めることと常々思っております。
中島さんの真直ぐなご意見、ご感想は、きっとどなたかの胸に響き、
そして、その方は、ヨーガの道を知ることになります。
この文章が力となってはたらくことでしょう。
心から感謝申し上げます。

Om

早野智子

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