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-本の紹介編-『シヴァーナンダ・ヨーガ』(善本社 成瀬貴良編訳)

2011.11.28

Category { サット・サンガ }
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 ガンジス

 愛と奉仕に生きた聖者の教え『シヴァーナンダ・ヨーガ』前回11月8日は、シヴァーナンダさんが出家への道を決意し見習い僧となるところまでを紹介しました。今日11月24日(毎月8日、24日)は、聖地でのグルとの出会いから正式な僧となり、名前もクップスワミから、聖者の名、スヴァーミー・シヴァーナンダ・サラスヴァティとなるところまでを『シヴァーナンダ・ヨーガ』よりお伝えたいと思います。
(毎回きりの良いところまでを紹介しますので、興味を持たれた方は「シヴァーナンダ・ヨーガ」をお読みください。)
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前回のつづきです。
(11月8日のブログです)

イニシエーション
このような遊行生活を続けているうちに、ふとしたことで知り合った親切な郵便局長から旅費の施しを受け、クップスワミはヒマーラヤのふもとの聖地*ハリドールヴァールまでやって来ました。
そして、1924年5月8日(37歳)、クップスワミはついにリシケーシに着きました。当時のリシケーシはほんのわずかな聖者や修行者たちを除いて、まだ世間には知られていないとても静かな所でした。ガンジスの悠久の流れも、緑の森も、クップスワミがリシケーシに来たことを歓迎しているかのようでした。夜遅くにリシケーシに着いたので、その夜はダムルジャーラー(礼拝宿)の軒下を借りて1晩を明かし、次の日から、彼は1日も休まずガンジス河で沐浴し、朝の祈りを捧げ、瞑想や修行に専念しました。
 リシケーシに来て1ヵ月近くが過ぎた6月1日、クップスワミがいつものようにガンジス河で沐浴していると、スヴァーミー・ヴィシュヴァーナンダ・サラスヴァティーというシャシャンカラチャーリヤ派の聖者がやってきました。見習い僧クップスワミと聖者ヴァーナンダ・サラスヴァティーは、1目見てお互いに惹かれるものを感じました。クップスワミはその聖者の中にグルとしての輝きを見、聖者の方も若いクップスワミの中に将来の大きな光を見ました。
 クップスワミはスヴァーミー・ヴィシュヴァーナンダ・サラスヴァティーからサンニャーシンとしての儀式を受け、世俗的なドーティを脱ぐと、グルから聖なる衣装を授かりました。(この後しばらくして、正式にサンニャーシンになるための儀式ヴラジャ・ホーマが、ヴィシュヌデーアーナンダによりカイラーサ・アーシュラムにて行われました。
 医師クップスワミはここに、スヴァーミー・シヴァーナンダ・サラスヴァティとなりました。
 スヴァーミー・ヴィシュヴァーナンダ・サラスヴァティーがシヴァーナンダに一緒にハリドヴァールやベネレスニに行くかと訊ねると、シヴァーナンダはリシケーシに残り修行する決心をしていることを伝えました。するとグルは、サンニャーシンとしての教えを彼に書き与えました。

 シヴァーナンダは自叙伝の中で次のように語っています。
「わたしはグルを求めてリシケーシに来ました。自分勝手な修行者の多くはよくこう言います。『グルなんか必要ない。神が私のグルだ』と。彼らは勝手に朱色の衣に着替え、自由に生きていこうとします。そして何かトラブルや困難に直面すると、どうしていいのか分からずうろたえます。私は聖典や聖者を無視したような彼らのやり方は好きではありません。初めのうちはグルは必要です。グルだけがあなたに神への道を示すことができるし、落とし穴や罠から守ってくれるのです。自ら悟りを体験した聖者の言葉に絶対的な信頼を置くことによってのみ、あなたは精神的な道を歩むことが出来るのです。
また、朱色の衣を着ることは、その人の心を変えるのにたいへん必要なことです。人は習慣という力のために、どうしても感覚は感覚の対象によってうごかされるものです。朱色の衣を着ることによって、あなたの心の中にサンニャーシンだということを気づかせてくれるのです。それによって、あなたから悪い習慣を断たせ、悪い行為からあなたを守ってくれるでしょう」
また、リシケーシという聖地については次のように語っています。
「リシケーシは聖者たちにとって本当にすばらしい聖地です。リシケーシには聖者ヨーギンや求道者たちに無料で食事を与えてくれる施設がありますし、彼らはクティール(小屋)やあずま屋にも住むことが出来ます。リシケーシの近くにはまた、ブラーフマリ、ニーラカンタ、ヴァシシュタ・グハ、タポーヴァンなどの魅力ある場所があり、これらの場所に住んでいる聖者たちは半月に1度食料を得ることができます。
ヒマーラヤの景色はたいへん魅力的で魂を高揚させてくれますし、聖なるガンジスは祝福してくれます。リシケーシを訪れた人はみな適当な岩の上やガンジス河の河原で、何時間も瞑想してすごします。サンスクリット、ヒンディー、英語で書かれたヨーガや哲学の貴重な本が収録された図書館もあります。学識のある人は規則的なクラスを持つこともできますし、冬は少し寒く、夏は少し暑くなるくらいです。病院もあります。リシケーシというところはこのように、すべての修行者にとって、邪魔が入らずに厳しい修行ができる理想的な場所だと思います。」

*ハリドールヴァール:ガンジス川上流にある北インドの代表的な聖地。リシケーシの近くにある。シヴァ派の人たちはサルドヴァールともいう。
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 『シヴァーナンダ・ヨーガ』を読み、深めているSatomi です。記事として書き落とすことで更なる学びを得ています。
今回は、書きおとしながらインドリシケーシの山々、川の流れ、美しい幻想的な風景が私の頭の中で広がりました。世俗的なものから離れた聖地でのヨーガの時間というのは普段の教室で行うものとは違うのでしょうね。私もいつかこの目で見てみたい国です。皆さんはどうですか?今では、たくさんの日本人が訪れているそうですよ。主催の早野氏も毎年シヴァーナンダアシュラムへ行き滞在しています。トリャンバカム・ヨーガ・センターの皆さんともいつか一緒に行けるといいですね。^^
 一緒にこのページを担当し、学んでいる指導員の長又です。
 この頁では、当時のリシケーシの様子(ガンジスの悠久の流れ、森の緑、気候、環境、施設)など聖者が修行に専念できる理想的な場所として紹介されていますね。丁度、11/18日のインドの叡智勉強会ではシヴァーナンダさんの生涯について、『シヴァーナンダ・ヨーガ』の編訳著者である成瀬貴良先生の最終講座が行われました。当時のリシケーシは何とも言えない神聖な空気が流れていたとおっしゃていました。雪解けの水が流れるガンジスで一日も休まず沐浴をしていたクップスワミは、冷えから慢性的な下痢に悩まされてたという本には載っていないエピソードも話して下さいました。シヴァーナンダさんが自叙伝の中で語っていた『朱色の衣を着ることは、その人の心を変えるのにたいへん必要なことです。~朱色の衣を着ることによって心の中にサンニャーシンだということを気付かせてくれるのです。それによって悪い習慣を断たせ、悪い行為から守ってくれるでしょう』という部分は、私達の日常に置き換えて考えることができます。子を授かって母になれば母らしくなり。定職に就き制服に着替えれば自覚と責任が湧きあがってくるものでしよう。この本から毎回、大切な教えと気付きを有難く受けることが出来ます。 心清らかに・・・

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