トリャンバカム・ヨーガ・センターについて ヨーガ クラススケジュール 料金について よくあるご質問と体験者の声 アクセス/コンタクト 講師プロフィール
news/blog
お知らせ
YOGA生活
支援活動
レッスン前の話
クラスの様子

live-life-yoga


― 本の紹介 ― 『シヴァーナンダ・ヨーガ』善本社 成瀬貴良氏編訳

2013.07.24

Category { サット・サンガ }
Comments  { 0 }

2013-05-23 (3)
本の紹介『シヴァーナンダ・ヨーガ』では、現在は専任講師であり、わたしたちをいつも導いてくださる成瀬貴良先生の名訳『シヴァーナンダ・ヨーガ』(善本社)の本文全てをそのままタイプしております。
月2回、8日と24日に配信。
著者であり、我々Y.L.S.を導いてくださる成瀬貴良先生よりご許可をいただいております。

多くの方の目に触れ、心のヨーガがひろまりますように!
今回は、第二部10章「神の道具となること」をご紹介いたします。ご興味をもたれた方は『シヴァーナンダ・ヨーガ』をお読みください。

11 バクティ・ヨーガ
バクティとジニャーナ
カルマ・ヨーガとは一般に、バクティ・ヨーガやラージャ・ヨーガへと進んでいくための前段階のであると思われています。
グルデーヴ・シヴァーナンダはそのような考えに対し、カルマ・ヨーガを理解し行うには、バクティやジニャーナが必要である、と指摘されています。

人は、マラ、ヴィクシェーパ、アーヴァラナという三つのものに苦しめられています。
マラとは、心・精神・習慣・くせ・サンスカーラ(潜在印象)などの中にある「不純、垢」のことをいいます。このマラが完全に取り除かれないかぎり、霊的な成長はあり得ません。
あなたがすでに、マラはカルマ・ヨーガによって取り除かれているというのなら、次にはヴィクシェーパ(心や精神に落ち着きがないこと)を取り除かなくてはなりません。そのためにバクティ・ヨーガやラージャ・ヨーガはあるのです。
マラがなくなって心は純粋になり、ヴィクシェーパが取り除かれてその心が堅固なものになったならば、次は、ジニャーナによってアーヴァラナ(被覆、無智)をとりのぞかなくてはなりません。

聖典に説かれていることを文字どおりに解釈すれば、カルマ・ヨーガとは単に、聖典で定義された日常の行為を忠実に行うことという、ただそれだけの意味に取れます(私はそれを義務と呼びたいとは思いません)。
わたしたちの1日は、朝の4時から夜の十時まで、さまざまな仕事や行為、習慣で占められています。そして、それらがまったく利己的な動機を持たないで行われたとき ――たとえ天国に行きたいという動機さえも持たないならば ――、それは心を純粋にしてくれます。これが聖典の言わんとする真のカルマ・ヨーガです。
また、これまで『バガヴァッド・ギータ―』などで学んできたことでもありますが。わたしたちにはカルマ・ヨーガだけではなく、バクティやジニャーナも必要です。
なぜならば、どのような行為であっても ――たとえば、瞑想をするにしても、マーラを使ってジャパを唱えるにしても、グルや仲間の世話をするにしても ――、全く何の動機も持たないで行うということは、大変難しいことだからです。
そこで心はこう訊ね始めるでしょう。
「わたしはなぜ、こんなことをしているのだろうか?」
たとえ、あなたがこの答えを拒絶したとしても、心自体が答えるでしょう。
「わたしはカルマ・ヨーガを行っているのだ」と。
しかし、それは間接的に「わたしは悟りたい」といっているのと同じことです。
仮に私が、カルマ・ヨーガの精神であなたの衣服を洗ったとしましょう。そのとき、わたし自身こう考えます。
「わたしはカルマ・ヨーガを通して、サンサーラ(輪廻転生)の苦しみから抜け出そうとしているんだ。そして、永遠なる至福を得ようとしているんだ」と。
しかし、このように考えること自体、動機の一つであり、真のカルマ・ヨーガとはいえません。
それだからこそ、わたしたちにはバクティやジニャーナが必要なのです。

この世に取り除いてよいもなどなに一つありません
グルデーヴ・シヴァーナンダは、矛盾したものを一つに統合してしまうという、大変すばらしい才能を持っておられました。どんなものでも、除外したり削ったりせず、意識的にさまざまなものを付け加えられたのです。
このことに関連して、グルデーヴの毎日の習慣に関するとてもおもしろい話があります。
わたしたちの歯は通常32本なのですが、グルデーヴはどうも、それ以上あったようなのです。
グルデーヴは腰痛、糖尿病、リュウマチの持病がありましたが、医師が言うには、このような病気になるのは、歯が多くて口中にある種の毒素がたまるからで、余分な歯は取り除いた方がよいということでした。
グルデーヴはしかし、この世に取り除いてよいものなど何一つない、とその助言を拒絶されました。ただ、過酸化水素水で歯をきれいにする、ということだけは受け入れました。
その他にも、自然治療の専門家がやって来ては、グルデーヴに塩とマスタード・オイルがよいと言い、また他の誰かが、葉には「砕いた炭」がとてもよいというと、これも加えられたのです。
このようにいろいろな人たちの助言に寄ってグルデーヴのための「歯磨き粉」が出来上がったのですが、今では私たちの手で製造され、グルデーヴのためばかりでなく、大勢の人たちに配られるようになったのです。
グルデーヴは言われました。
「わたしによいものなら、みんなによいはずだよ」
結局、歯を磨くということが実に大きな仕事となってしまいました。最初にこれ、次にはこれ、それからこれも、というように。
これと同じように、わたしたちがサット・サンガを始めるときに歌うキールタンでも、神の名前が徐々に増えて行ったのです。
最初は「ジャヤ・ガネーシャ」「ジャヤ・グル・アーディグル」と、「ハレーラーマ」だけでした。それをだれかが、サラスヴァティーの恵みの歌も必要だというとそれが加えられ、スブラフマニャ、アーンジャネーヤなどの神の名前も加えられていったのです。同様に、夜のアーラティのときにもいろいろな要素が付け加えられて行きました。
どんなものでも、無視されたり捨て去られたりするべきではない、というのがグルデーヴの考えでした。反対に、加えた方がよいのではないかと提案されたものはすべて受け入れられました。
このようにして、シヴァーナンダ・ヨーガと呼ばれる広大なヨーガには、あらゆるものが包含されていったのです。たとえ、さまざまな事を加えることによって何らかの矛盾が生じたとしても、神がきっとその矛盾を解いてくださると考えていたのです。

カルマ・ヨーガ:無私のヨーガ。行為の中にエゴをはさまないことを説くヨーガ。また、行為の結果や報酬を求めないことにより解脱することを説く。
バクティ・ヨーガ:『バガヴァット・ギーター』の中で説かれたヨーガで、神に親愛を寄せることによって解脱することを説く。

—————————————————————————-

ラージャ・ヨーガ:心統一により三昧にいたることを説くヨーガ。
バクティ:信愛。献身。崇拝。
ジニャーナ:智。知識。
マーラー:数珠。マントラを唱えるときなどに使う。シヴァ派はルドラークシャ・マーラー、ヴィシュヌ派はトゥラスィー・マーラーなど、宗派によって材質が異なる。
ジャパ:「繰り返し」の意味。実際にはマントラを何回も繰り返し唱えること。ジャパには、心の中で・つぶやくように・声に出しての三つの唱え方がある。
サット・サンガ:精神世界を歩む人たちの集い。アーシュラムの中でも最も重要な行事であり、スヴァーミー・シヴァーナンダが最も大切にしていたもの。アーシュラムに滞在するものが一同に集まってグルの話を聞いたり、聖典を学んだり、マントラやキールタンを歌う。
キールタン:賛美歌。神やグルの名前を歌うこと。通常楽器などを使い音楽的である。信者たちが一同に行進することもある。サンキールタンともいう。
サラスヴァティー:弁財天。ブラフマー神の妃。弁舌・技芸・幸運・河川の女神
スブラフマニャ:軍神スカンダ、カールティケーやの別名。ムルガン、クラーラ、マハーセーナなどとも呼ばれた。
アーンジャネーヤ:ハヌマーンの別名。
アーラティ:献火の儀式。ろうそくの灯などをきれいに飾って神前に捧げる。

❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏

コメント:シヴァーナンダさんが最も大切にされていたのがサット・サンガだったと言います。私もY.L.S.のサット・サンガ(毎月第1週目の日曜日 午後15-17)(※詳しくはこちら)へ参加しています。月に1度きりですがとても楽しみの行事の一つとなっています^^。『シヴァーナンダ・ヨーガ』の本に、サット・サンガに、そして日々のヨーガを通じて様々な学びと気づきがあります。こうした出会いに感謝感謝。 狛江教室のヨーガをされている皆さんにとってもすばらしい学びの場となりますように…ハリオーム

コメント:《この世に取り除いてよいものなど何一つありません》シヴァーナンダさんの言葉にはご自身で実践されていた力強さがあり、何も削らない、付け加えて統合してしまう。私たちの生活の中では、必要なくなったものは直ぐ排除して、本当に必要かどうか分からないものが統合性なく増えているような。。。全てを優しく包み込むと調和、統合が生まれるのでしょうか。シヴァーナンダさんご自身が統合された方だっとことが分かります。日々、清らかな言葉、音、場所、人に触れることは内側に清らかな振動を与えてくれるのでしょうね。『シヴァーナンダ・ヨーガ』、サット・サンガ、キールタンなど積極的に取り入れたいものですね♪

前のページへ戻る

コメントをどうぞ