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✺ 本の紹介 『シヴァーナンダ・ヨーガ』善本社 成瀬貴良氏編訳✺

2013.09.24

Category { サット・サンガ }
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2012-10-09 (3) (600x800)

本の紹介『シヴァーナンダ・ヨーガ』では、わたしたちをいつもあたたかく導きくださる成瀬貴良先生著、『シヴァーナンダ・ヨーガ』(善本社)の本文全てをそのままタイプしお伝えしております。

月2回、8日と24日に配信。

著者よりご許可をいただいての配信。 多くの方の目に触れ、心に触れ、奉仕慈愛の心「SERVE」「LOVE」「GIVE」からはじまる愛のヨーガがひろまりますように! 今回は、12章「スヴァーミージーのヨーガ」から〈容易なムールティ・プージャ〉、〈グルデーヴが大切にされたサットサンガ〉をお伝えします。

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容易なムールティ・プージャー
なぜムールティ・プージャーを勧めるのかというと、容易であるからです。神像や偶像にはエゴというものがありません。じっと動かずにそのまま立っていて、動こうともしませんし、瞬きすらしません。
それに対し、人間としてのグルに奉仕するときは、グルに合わせたり順応したりすることが難しくなったり、少し嫌気を感じたりすることがあります。
なぜならば、グルもまた現実に生きた存在だからです。
グルに会うと、心はすぐにこう思います。
「グルはこれが好きで、あれが嫌いだ。私はグルを喜ばせなくてはならない。きっと、ああすれば喜ぶだろう。こうしたら喜ばないだろう」等々。
ここにはさまざまな個人的かかわりや感情があります。しかし、ムールティ・プージャーの場合は、個人的かかわりや感情の行き違いもありません。ですから、ムールティ・プージャーのほうが、グル・プージャよりも容易であるといわれるのです。
ムールティ・プージャーを行っている間、その礼拝の中に、献身の中に、愛情の中に、嘘偽りのない純粋な教えを学びとるようにしてください。それから、グルに対しても同じようにしていくのです。あなたの心は、同心円状に大きく広がってゆくことでしょう。
最初にムールティ・プージャーを行い、あなた自身の心を観察するのです。神の前に立ったとき、心や精神がどんなことを感じているのかをしっかりと観察するのです。それからグルのところへ行き、いま、自分な神像の前に立った時と同じような情熱を感じているかどうかを観察するのです。
あるいは、エゴが沸き起こって来て、「このグルはどんなタイプのグルだ。いつも私をいじめている」「わたしがしてほしいことを何もしてくれない」などと思っていないか、よく観察するのです。こういうときこそ、あなたのエゴを観察する良いチャンスなのです。
寺院の中で神に礼拝することも、グルの中の神に礼拝することもできるようになったとしましょう。しかし、あなたのグルバーイー(同門、兄弟弟子)に対してはどうでしょう。神やグルの時と同じ気持ちになれないかもしれません。その時はもう一度、自分自身をしっかりと観察するのです。
こうして、広がってゆく同心円の中に神の普遍性を実感できるようになるのです。これがバクティ・ヨーガです。このことを理解しないならば、あなたはただの偶像崇拝者のままで終わってしまうでしょう。
グルデーヴ・シヴァーナンダのような、最高のバクティに到達された方でも、神像崇拝はやめませんでした。「わたしは悟った。だから神像崇拝など必要ない」と考えるならば、それはエゴがそう思わせているのです。グルデーヴにはそういうところがまったくありませんでした。
礼拝や儀式に費やす時間が少し短縮されることはあっても、グルデーヴは生涯、礼拝をやめてしまうことはありませんでした。
1956年から57年(70才頃)にかけて、グルデーヴは寺院まで上って来られるのが難しくなっても、寺院でのプージャーを諦めてしまうことはまったくありませんでした。肉体的に不可能になるまで、やめられることはありませんでした。
グルデーヴが大切にされたサット・サンガ
バクティ・ヨーガだけでなく、ジニャーナ・ヨーガにしても、他のどんなヨーガにしても、これらヨーガの*サーダナで最も重要なのがサット・サンガです。
1940年代のサット・サンガは*“ジャヤガネーシャ・キールタン”からはじめられました。それに続いて、だれかがサンスクリット語で『バガヴァッド・ギータ―』の朗読をしました。次に、いくつかのキールタンがうたわれ、また別の人によって『ウパニシャッド』や『ヴィシュヌ・プラーナ』、バーガヴァタの聖典や他の経典が読まれ、そしてまた全員でキールタンを歌いました。全てが終わるまでに1時間くらいはかかったでしょうか。
サット・サンガはとても重要です。なぜならば、あらゆるヨーガの実践の精神を支えているのが、このサット・サンガだからです。サット・サンガがなければ、自分の中の実践の精神が失われてしまっても何も気づかず、自分にどんなトラブルがおこっているのかさえもわからなくなってしまうでしょう。
このような理由もあって、グルデーヴはサット・サンガをとても大切にされていたのです。
グルデーヴご自身、病気の時や身体が衰弱している時などは、事務所での仕事は休まれることがありましたが、サット・サンガだけは、決して休まれることはありませんでした。
サット・サンガが行われている間は通常、脚を伸ばすことは許されませんが、グルデーヴは、床に坐ることができないときには、椅子に腰掛けられてサット・サンガを続けられました。椅子に腰掛けることさえできないときには、文字通り横になったままで続けられたのです。それでも決してサット・サンガを休まれることはありませんでした。
あるとき、アーシュラムに滞在していた男の人がサット・サンガを欠席したことがありました。グルデーヴはそれに気づかれると、次の朝、どうしてサット・サンガにこなかったのか訊ねられました。
その人は答えました。
「身体の具合があまりよくなかったのです」と。
グルデーヴは言われました。
「それが昨夜のサット・サンガに出なかった理由なのですか?身体の具合が悪ければ、なおさら出るべきですよ。サット・サンガに出席すれば、身体のちょうしなど必ずすぐに良くなるのですから」
また、南インドから来た、とても恥ずかしがり屋の若い女性がいました。朗読が終わった後、だれか一人ずつキールタンをリードしなくてはならないのですが、彼女は自分にその順番が回ってくるといいました。
「スヴァーミージー。今日はのどの調子が悪く、声がかすれているので、キールタンはできません」と。
それを聞くと、グルデーヴは彼女にとても苦い喉の薬を渡されました。
だれであれ、サット・サンガに出ることを免除されることはありません。なぜならば、自分が今ヨーガの中でどんな状態にいるのか、自分がどこで何につまずいているのか、そして、どのように自分自身を強くできるかなどを知ることができるのは、サット・サンガにおいてだからです。
サット・サンガでは、「*スヴァーディヤーヤ」という、経典や聖典の体系的な学習がなされます。スヴァーディヤーヤは一般に、ラージャ・ヨーガやジニャーナ・ヨーガに属するものと考えられていますが、バクティ・ヨーガやカルマ・ヨーガのみならず、あらゆるヨーガにおいても大変重要なものです。
このように、グルデーヴのヨーガは本質的にインテグラル・ヨーガなのです。
しかし、なぜそれをインテグラル・ヨーガと呼ぶのでしょうか。そもそもヨーガは。「インテグラル」(統合)という意味を持っています。単独で行われるヨーガなど一つもありませんし、専門化されたヨーガもありません。
あたしたちは、さまざまなヨーガを自分自身の中に統合しなくてはなりません。さまざまなヨーガを自分のものにしていかなくてはなりません。
スヴァーミージーのヨーガ、ディヴァイン・ライフのヨーガは特にそうでした。

※下線部、用語解説
*サーダナ:修行
*“ジャヤガネーシャ・キールタン”:シヴァーナンダ・アーシュラムで最初に歌うキールタン。ガネーシャ神の災難を除けるという性質から、数多くあるヒンドゥーの神々の中でもまず最初に礼拝される。
*スヴァーディヤーヤ:「次週、自ら行う学問」の意味。実際には、聖典や経典を読んだり、マントラを唱えること。『ヨーガ・スートラ』における、ニヤマの中の1項目。

コメント:神棚や仏壇、神社やお寺で手を合わせることが私自身、頻繁にあります。日本で日常生活を送る中でこれらがムールティ・プージャーに近いものなのではないかと感じています。手を合わせている時というのは明らかに日常と違う神聖な感覚があります。シヴァーナンダさんの教えにあるようにその神聖さを同心円状に広げてゆくとします。日本にはグルと呼ばれる人はいませんから私が身近に接する先生、そして家族や仕事で会う人、そのような人との会話の中にも同じ感覚をもって接してみることはできるだろうか?! いざ!! 試みますが生身の人間と接するとどうしても私というエゴが神聖さを薄れさせてしまうようです…。自分自身の心をしっかりと観察する機会を持つようにとのメッセージなのかもしれません^^;

コメント:グルデーヴ・シヴァーナンダが大切にされていた「サット・サンガ」。当グループでも毎月行われています。この「サット・サンガ」が日頃の実践を支え、精神を支えているということがいつの日から自然に全身で感じようになります。始めは少し義務的かもしれませんが、そのうちにその場のエネルギーがすっーと溶け込んでゆくような…そんな感覚を味わって下さい。ヨーガがいっそう好きになり、力になってくれる!それが「サット・サンガ」です。本書著者であられる成瀬先生や当センター主宰早野先生、諸先生方が優しく導き手となります。皆さまどうぞご参加下さい。

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