ハタ・ヨーガの代表的な教典『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』
プラディーピカーとは、「小さなランプ」あるいは「灯」のこと。
迷える者たちに、その道しるべとなるように著者スヴァートマーラーマが親切にもランプ(プラディーピカー)を照らします。
自分で読むには難しい教典。
今回は、1日でわかりやすくハイライトでお伝えします。
きっと日々のプラクティスが深まっていくでしょう。
【期日】平成24年7月1日(日)
【時間】14:30 開場 15:00~17:00
【場所】代々木八幡区民会館 3階和室1・2
渋谷区代々木5-1-15
小田急線代々木八幡駅より徒歩約7分
【内容】『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』の講習
※学習会です。実技はありません。
【講師】成瀬貴良氏
【料金】会員 予約振込 2,500円/当日 3,000円
一般 予約振込 3,000円/当日 3,500円
【定員】20名
【お申込・問合せ】info★yogalifesoc.org
(★を@に置き換え下さい)
6月3日(日)第2回の講座がありました。
今回のテーマは、
1.現代と健康 より
[生きる・生きている・生かされる]
【ヨーガと健康】
●健康というのは全体的に考えなくてはならない。
身体を部分的にだけとらえて考えたり、身体と心を切り離して身体だけの健康を考えたり、病気を治そうとしたりしていては、良い結果は得られない。
●ヨーガでは、人間という存在を全体的にとらえる。
この病気にはこのポーズ、この症状にはこの呼吸、というように対処療法的にヨーガを行ったのでは、かえってバランスを崩してしまう。
●病気は
・体の不純なものを出している。
・祝福された日々だと考える。
●病気にならないようにするには
・健康になること(病気が治って健康になるのではなく、身体が健康になるから病気が治る)
⇒ 自然治癒力を強めるためにヨーガを行う。
●潜在意識(無意識)に影響を与えるヨーガ
・ヨーガには、壮大な哲学がある。
⇒ 「腹を立てない」のではなく、自然に「腹が立たなくなる」。ヨーガを行っているうちに、潜在意識(無意識)が変化するので、表面の心(意識)もきれいになり、境遇も変わる。難しい病気に対する大きな力になる。
以上のことを、ヨーガの先人の方々のお話から学習しました。
また、「ヨーガ生活の実践」として
【心の日記】(スピリチュアル・ダイアリー)
「心の日記」をつけて、自分の行動を観察し、今まで気づかなかった行動習慣を知ることが、ネガティブな行為や思考を抑える力となる。正しい心と行為を保つことも思い出させてくれる。
次回7月1日(日)の頃には、受講生の皆さんの心の中にも何か気づきが現れているのではないでしょうか・・・
次回テーマ[現代社会とヨーガ]
6月15日(金)養成コース実技のレッスンが行われました。
養成コースにご興味のある方は、こちらより御覧ください。
今回は、レッスン4 座位のアーサナ
4-1.パリブリッタ・スカ・アーサナ(あぐらでのねじり)
4-2.アルダ・マッチェーンドラ・アーサナ(膝を立ててねじる)
4-3.アルダ・マッチェーンドラ・アーサナ(半分のマッチェーンドラのポーズ)
10-2.バラド・バージャ・アーサナ(ひばりのポーズ)
4-4.ジャーヌ・シールシャ・アーサナ (膝と頭をつけるポーズ)
4-5.パリブリッタ・ジャーヌシールシャ・アーサナ(ねじりを入れたジャーヌ・シールシャ・アーサナ)
4-6.マールジャーラ・アーサナ(猫のポーズ)
4-7.ヴァーグラ・アーサナ(トラのポーズ)
を学習しました。
教室でもよく出てくるアーサナばかりです。
ねじるアーサナ、膝を立てるときと立てない時の響きの違いを感じました。
猫やトラやひばり、いろいろな動物の名前が出てきます。
おもしろいですね。
猫になったつもりで…
ひばり…側伸のときは、なんとなく雰囲気はありますね。チュンチュン。
トラ?…トラってこんな格好する?
と多少、不思議はありますがトラになったつもりで。
ガオ~。
次回は、6月22日(金)インドの叡智です。
6月8日(金)第5回『インドの叡智』の講義がありました。
養成コースにご興味のある方は、こちらより御覧ください。
今回は
第2部 【中世インドとヨーガ】
第1章 「ラージャ・ヨーガ」
●サーンキヤ哲学
・二元論
・プルシャ
・プラクリティ
・「この世」という映画
●アシュターンガ・ヨーガ
・アシュターンガ・ヨーガ
・部門と段階
・ヤマ
①アヒンサー
②サティヤ を学習しました。
[学習内容]
「心統一」の優れた実践方法であったヨーガも、哲学的・理論的な背景がなければ一つの学派として独立できず、なぜヨーガを行うのかを説明しなければ一つの学派としては認められないことから、ヨーガはサーンキヤ哲学を取り入れました。なぜサーンキヤ哲学と結びついたか?もともとサーンキヤ哲学の形而上学的な面(心が深まっていく過程)はヨーガの心理学に基づいているので、ヨーガとサーンキヤ哲学が結びつくのは自然であるといわれています。
サーンキヤ哲学は、ヴェーンダーンタ哲学の一元論とは異なり、二元論の立場をとっています。この二元論とは、「精神と物質」「神とその創造物」という西洋的な二元論ではなく、「プルシャとプラクリティ」の2つの原理のことをいいます。サーンキヤ哲学は全てのものを25の原理で説明するといいますが、おおもとはこの2つの原理です。(「あらゆるものは究極的に2つである」「全てこの2つの原理のどちらかに入る」)
1つ目の原理は「プルシャ」と呼ばれるものです。プルシャは、真実の自己、本当の自分という意味で、個人の数だけあり、個人の「核」のようなものです。それは、心や感覚器官や自我意識とは違い、自らは何の活動もせず、ただプライクリティの働きをみるだけの「観照者」であり、もともと解脱した状態であるともいわれています。
それに対して、もう1つの原理である「プラクリティ」は、この世のあらゆる現象世界に自らをつくり変えていく(転変)という存在です。私たちの身の回りに存在する建物や家具、山や海、樹木などの自然も、また心や意識、感覚器官も全てプラクリティが自らを転変したものなのです。
この「プルシャ」と「プラクリティ」との関係を、観客(プルシャ)と映画(プラクリティ)に例えるとわかりやすくなります。
ラージャ・ヨーガの理論面が先のサーンキヤ哲学であるのに対して、実践面にあたるのがアシュターンガ・ヨーガです。このアシュターンガ・ヨーガは、5つの外的部門と3つの内的部門からなっています。これには「部門説」と「段階説」とがありますが、ゴール(三昧)を目指すにはある程度の心の準備が必要だということ、その心の安定を得るためにはヤマ、ニヤマ(後述)等の学びを踏んでいかないと到達できないということから、「段階説」が一般的といわれています。
では、「ヤマ」とは何でしょう?
ヤマとは「禁戒」という意味で、ヨーガ修行者の心に平静さと安らぎを与え、揺れ動かないようにするためを目的とした5つの項目からなる戒めです。
この「ヤマ」と「ニヤマ」は、ヨーガ独自の学習というわけではなく、仏教やジャイナ教の「五戒」や旧約聖書の「モーゼの十戒」(6~10)の中にも、「ヤマ」と同じ戒めが見られます。 ※成瀬先生の大発見!! このことは、どの本にも書かれていません!!
①アヒンサー(不障害、非暴力、不殺生)
暴力とは、肉体的な苦痛を与えることだけではなく、心の中に憎しみ、怒り、悪意、暴力的な考えを抱かないことです。肉を食べないという菜食はこのアヒンサーからきているといわれています。アヒンサーを完全に守った人の周りは、全てのもの(人も蛇も自然も)がその人に対して敵意を捨てるといわれます。
②サティヤ(真理、真実、誠実)
真理、真実に生きること。嘘をつかずに真実のみを話す(難しい言葉を使わず、分かりやすく愛情を持って話すことも含まれる)こと。サティヤを完全に守った人の口から出たことは、良いことも悪いことも全てその通り(真実)になってしまうといわれます。
この「ヤマ」「ニヤマ」等の教えは、私たちの日常生活の中にも当てはまることが多く、次回の講義がとても楽しみです♪
次回の養成コースは、6月15日(金)実技講習です。